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給食事業者・給食会社が取り組みたい原価管理対策|実践のポイントも紹介!

病院や介護施設の厨房では、慢性的な人手不足が大きな課題となっています。中には「求人を出しても応募が集まらない」「現在のスタッフの負担が大きく、離職が心配」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

人手不足を放置すると、スタッフへの負担だけではなく、給食の品質や施設の運営にも影響を及ぼす可能性があります。

そこで本記事では、厨房で人手不足が生じる原因や現場に与える影響、人手不足への対応方法、対策を進める際に確認したいポイントについて解説します。

【この記事で分かること】

  • 給食会社の原価管理は、食材費だけではなく労務費や経費を含めた業務全体の見直しが重要である
  • 仕入れ体制や調理方法、業務フローを改善することで、品質を維持しながら原価管理を進められる
  • 品質や安全性を維持しながら継続的に原価管理へ取り組むことが、安定した給食の提供につながる

目次

  • 給食事業者・給食会社で原価管理が重要視されている理由
  • 食材費や光熱費の高騰が続いている
  • 人件費の上昇が収益を圧迫している
  • 給食事業者・給食会社が知っておきたい原価管理の基礎知識
  • 給食の原価を構成する3つの要素
  • 製造原価と総原価の違い
  • 原価率の考え方と計算方法
  • 【食材費】給食事業者・給食会社における原価管理の主な対策
  • 仕入れ先や発注方法を見直す
  • 旬の食材や代替食材を取り入れる
  • 献立を工夫して食品ロスを減らす
  • 【労務費・経費】給食事業者・給食会社における原価管理の主な対策
  • 発注や在庫管理を効率化する
  • 完全調理品や外部サービスを活用する
  • 調理工程を見直して作業を効率化する
  • 原価管理対策を実践する上で押さえておきたいポイント
  • 食材の品質を維持しながらコストを見直す
  • 栄養バランスや献立の幅を維持する
  • アレルギー対応や衛生管理を徹底する
  • 適切な人員配置で現場の負担を軽減する
  • 事業者と施設側で情報共有を行う
  • 原価管理を見直し、安定した給食の提供につなげよう

給食事業者・給食会社で原価管理が重要視されている理由

給食事業者・給食会社では、さまざまなコストが上昇する中でも安定した給食サービスを提供することが求められています。食事の質を維持しながら利益を確保するには、原価管理への継続的な取り組みが欠かせません。

ここでは、給食事業者・給食会社で原価管理が重要視されている主な理由について解説します。

食材費や光熱費の高騰が続いている

近年、食材費や光熱費の高騰によって、給食を提供するためのコストが増加しています。従来と同じ運営方法では利益を確保しにくくなっており、原価管理の重要性が高まっているのです。

異常気象やウクライナ侵攻などの国際情勢の悪化などにより、小麦・大豆・食用油などの主要食材の供給が不安定となり、食材費が高騰しています。また長期的な円安傾向によって輸入食材の調達コストも増加しています。

さらに、中東地域の情勢不安などを背景とした原油価格の上昇は、電気・ガスなどの光熱費だけではなく、食材を運ぶ物流費の上昇にもつながっているでしょう。

このように給食を提供するためのさまざまなコストが増加しているので、無駄な支出を抑えながら運営する原価管理が欠かせません。

人件費の上昇が収益を圧迫している

人件費の上昇も原価管理が重要視されている理由の一つです。人件費を含む運営コストが増加すると、収益を確保しにくくなるためです。

最低賃金の引き上げに加え、他業界との人材獲得競争が激しくなっていることから、人件費は上昇傾向にあります。特に、早朝や深夜の勤務が必要な給食現場では、人材の確保や定着が容易ではなく、採用活動や人材の維持にも多くのコストがかかります。

作業効率を高めながら適切な人員配置を行うなど、労務費を含めた原価管理が重要です。

利益を確保しにくい状況が続いている

給食事業者・給食会社では、コストが増加しても販売価格へ反映しにくい側面があります。利益を確保しにくい状況が続いているため、原価管理によって収益性を維持する必要があるでしょう。

病院や学校、高齢者施設などの給食サービスは、受託単価や利用料金が固定されているケースも多く、食材費や人件費などの上昇分を容易に価格転嫁できません。その結果、増加したコストを受託側が負担する場面が多くなります。

価格を上げるのが難しい状況では、業務全体の無駄を見直しながらコストを適切に管理し、利益を確保できる体制を整えることが重要となるでしょう。

給食事業者・給食会社が知っておきたい原価管理の基礎知識

原価管理を効果的に進めるためには、まず原価の仕組みを正しく理解することが大切です。ここでは、原価管理の基本となる考え方について解説します。

給食の原価を構成する3つの要素

給食の原価は「食材料費」「労務費」「経費」の3つに大きく分類されます。それぞれにどのような費用が含まれるかを把握することが、適切な原価管理の第一歩です。

各費用の主な内容は、以下の通りです。

項目内容
食材料費米・肉・野菜などの飲食材料に関わる費用
労務費調理スタッフなどの賃金や福利厚生費
経費

これら3つの費用を区分して管理すれば、どこに改善の余地があるかを把握しやすくなります。具体的な原価管理の対策を検討する際の基本知識として押さえておきましょう。

製造原価と総原価の違い

製造原価と総原価は、対象となる費用の範囲が異なります。利益を正しく把握し、適切な原価管理を行うには、製造原価と総原価の違いを理解することも重要です。

製造原価は、給食を提供するために直接必要となる費用で、先述した給食の原価を構成する3つの要素を指します。一方、総原価は製造原価に販売経費や一般管理費を加えた費用です。

原価の種類構成
製造原価(給食の原価)食材料費・労務費・経費
総原価製造原価・販売経費・一般管理費

このように原価を区別して把握すると、利益の状況を確認しやすくなります。その上で、どの費用を見直すべきかを判断するとよいでしょう。

原価率の考え方と計算方法

原価管理では、原価率の考え方を理解することも欠かせません。利益を確保するためには、販売価格と原価の関係を正しく把握する必要があります。

販売価格は「総原価+利益」で構成されています。そのため、利益を増やすには単純にコストを削減するのではなく、品質を維持しながら無駄を減らして、適正な原価率を保つ視点が重要です。

【食材費】給食事業者・給食会社における原価管理の主な対策

食材費は、給食原価の中でも大きな割合を占める費用です。そのため、食材費を計画的に管理すると原価改善につながりやすくなります。

ここでは、食材費の原価管理に取り組む際の主な対策について解説します。

仕入れ先や発注方法を見直す

食材費を適正に管理するには、仕入れ先や発注方法を定期的に見直すことが重要です。価格だけではなく、品質も含めて比較すると、施設に合った仕入れ体制を維持しやすくなります。

例えば、複数の業者から見積もりを取り、価格や品質を比較しながら仕入れ先を見直す方法があります。また食材のロット数を増やしたまとめ買いや共同購入を行えば、1単価当たりの価格を抑えられる場合もあるでしょう。

ただし、価格だけを重視すると食材の品質へ影響する可能性もあります。価格と品質のバランスを考慮しながら、定期的に仕入れ体制を見直すことが大切です。

旬の食材や代替食材を取り入れる

食材費を見直す方法として、旬の食材や代替食材を取り入れるのも効果的です。食事の品質を保ちながらコストを抑えやすくなります。

例えば、収穫量が多く価格が安定しやすい旬の食材を献立へ取り入れる方法があります。また価格が高騰している肉類の代わりに大豆ミートを活用したり、生鮮果物の提供回数を減らして冷凍品や缶詰を取り入れたりするのも一つの方法です。

このように、価格が安定した食材や代替食材を適切に組み合わせると、品質を維持しながら食材費の見直しにつなげられる可能性があります。

献立を工夫して食品ロスを減らす

献立を工夫して食品ロスを減らすことも、食材費の原価管理では欠かせません。

例えば、同じ食材をスープやサラダ、煮物など複数のメニューに使用し、端材まで活用すれば廃棄による食品ロスを抑えられます。また残食率が高いメニューは見直し、利用者の嗜好に合わせた食べやすい調理法へ変更すると、作り過ぎや食べ残しによる損失を防ぐことも可能です。

調理段階での廃棄と提供後の食べ残しの両方を減らすことが、結果として食材費の削減につながります。継続的に献立を見直しながら、食品ロスの抑制に取り組みましょう。

【労務費・経費】給食事業者・給食会社における原価管理の主な対策

労務費や経費は、日々の業務の進め方や運営体制を見直すことで改善できる場合があります。作業効率を高めながら無駄なコストを抑えられれば、安定した給食の提供につながるでしょう。

ここでは、労務費・経費の原価管理に役立つ主な対策を紹介します。

発注や在庫管理を効率化する

発注や在庫管理を効率化することは、労務費や経費の原価管理に役立つ対策の一つです。発注ミスや食品ロス、管理業務の負担を抑えることで、無駄なコストを削減しやすくなります。

例えば、過去の喫食数や実績データを活用し、過不足のない発注数量を維持することで、食品ロスや保管スペースの無駄を抑えられます。また複数の業者へ発注している場合は、納品や検品、請求管理などの事務作業が増えます。仕入れ先を集約すれば、管理業務そのものの効率化も期待できるでしょう。

このように、発注精度の向上と管理業務の効率化を進めることで、適切な原価管理につながります。

完全調理品や外部サービスを活用する

労務費や経費の原価管理を適切に行うためには、完全調理品や外部サービスを活用することも一つの方法です。調理や仕込みにかかる作業負担を軽減することで、人件費や運営コストを見直しやすくなります。

例えば、チルド状態で届き、温めるだけで提供できる完全調理品を活用すれば、仕込みや調理にかかる負担を軽減できます。早朝や深夜のシフトを見直しやすくなる点もメリットです。

また施設で全ての業務を抱え込まず、給食委託サービスなどを柔軟に活用すれば、トータルコストを抑えられる場合もあります。施設の運営体制に合わせて、こうした方法を取り入れるのも原価管理をする上で欠かせないポイントです。

調理工程を見直して作業を効率化する

調理工程を見直すことも、人件費や経費の原価管理対策に役立ちます。限られた人数でも効率よく業務を進められる環境づくりが重要です。

例えば、厨房内の動線を見直し、調理工程をマニュアル化・標準化することで、作業時間の短縮が期待できます。またスチームコンベクションオーブンや自動調理機を導入すれば、大量調理を効率化できるため、人件費や光熱費を削減できる可能性もあります。

ただし、設備を導入しただけで効果が得られるとは限りません。調理工程全体を見直しながら活用すれば、より効率的な運営につながるでしょう。

原価管理対策を実践する上で押さえておきたいポイント

原価管理の効果を高めるには、コスト削減だけに目を向けるのではなく、給食に関わる業務の質や継続性を考えながら取り組むことが大切です。品質や安全性を維持すると、長期的な経営の安定にもつながります。

ここでは、原価管理対策を実践する際に押さえておきたい5つのポイントを紹介します。

食材の品質を維持しながらコストを見直す

原価管理への対策をする際は、価格だけを重視するのではなく、食事の品質を維持しながらコストを見直すことが重要です。品質まで落としてしまうと、利用者満足度の低下や食品ロスの増加につながる可能性があります。

食事の質を維持できれば喫食率の向上につながり、食べ残しの減少が期待できます。結果として、食品ロスや廃棄コストも抑えられ、食材費やゴミ処理コストの削減もつながるでしょう。

栄養バランスや献立の幅を維持する

栄養バランスや献立の幅を維持することも原価管理対策を実践する上で欠かせません。コストだけを優先すると、食事の質や利用者満足度へ影響を及ぼす恐れがあります。

例えば、必要な栄養素を満たしながら、献立のバリエーションを維持すると、メニューのマンネリ化を防げます。また旬の食材や代替食材を適切に組み合わせれば、栄養バランスとコスト削減を両立しやすくなり、安定した給食の提供にもつながるでしょう。

アレルギー対応や衛生管理を徹底する

原価管理への対策を行う際は、安全管理に必要なコストまで削減しないことが重要です。特にアレルギー対応や衛生管理は、施設の運営を継続するための基盤となるので注意しましょう。

例えば、アレルギー対応用の専用器具や衛生用品を適切に準備し、安全管理を徹底することで、食中毒などの重大な事故を防げます。その結果、予期せぬ事故対応によるコスト増加を回避し、安全性を損なうことなく原価管理を進められるでしょう。

適切な人員配置で現場の負担を軽減する

原価管理では、人員を無理に削減するのではなく、適切な人員配置を行うことが重要です。現場へ過度な負担がかかると、離職や採用コストの増加につながる可能性があります。

調理工程の見直しや設備の活用によって作業を効率化すれば、限られた人数でも運営しやすくなるでしょう。また現場スタッフの負担が軽減されることで、離職防止やモチベーションの向上も期待できます。結果として、採用や教育にかかる人的コストの抑制にもつながる可能性があります。

事業者と施設側で情報共有を行う

原価管理を継続的に行うには、事業者と施設側が継続的に情報共有を行うことも大切です。双方が課題を共有すると、改善策を検討しやすくなります。

例えば、食材費や食費の負担区分、献立への要望などについて定期的に話し合えば、お互いの状況を把握できます。信頼関係を築きながら情報共有を続けることで、施設全体で原価管理の改善を進められるでしょう。

原価管理を見直し、安定した給食の提供につなげよう

給食事業者・給食会社の原価管理をする際は、食材費だけではなく、労務費や経費を含めて業務全体を見直すことが重要です。またコスト削減だけを優先するのではなく、食事の品質や栄養バランス、安全性を保ちながら継続的に改善へ取り組むことで、安定した給食の提供につながります。

原価管理を適切に進めるには、仕入れ先を見直したり、外部サービスを取り入れたりするのも有効です。施設に合った方法を取り入れることで、現場の負担を抑えながら原価管理を行えるでしょう。

株式会社ニッカネでは、施設ごとの課題に合わせた食材のご提案や、完全調理品の活用、一括配送による仕入れ体制の見直しなどを通じて、品質を維持しながら原価管理に取り組めるよう支援しています。原価管理につながる仕入れ体制や食材選びをご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。

【参考URL】
https://www.narikoma-group.co.jp/article/newcookchill-cost-solution
https://column.fujisg.co.jp/archives/1542
https://eat-treat.jp/columns/1188
https://www.narikoma-group.co.jp/article/consignment-ingredients-cost
https://www.happy-mealkit.com/blog/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%9C%92%E7%B5%A6%E9%A3%9F%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E5%89%8A%E6%B8%9B%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F%E5%AE%89%E5%85%A8%E3%81%A8%E8%B3%AA%E3%82%92%E5%AE%88
https://www.narikoma-group.co.jp/article/hospital-ingredients-cost
https://kurumi-kyushoku.com/blog/330/
https://sgs.liranet.jp/sgs-blog/6363

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